はじめに
こんにちは。パソコンのメンテナンスなどの仕事をしている者です。この記事ではパソコン通信時代からネット通信を利用してきた私の経験をもとに、インターネット回線の選び方やトラブル時の対応について解説します。
私のもとには、インターネット回線に関する相談が数多く寄せられます。その内容は主に3つに分類できます:
- 自宅でパソコンやスマホのWi-Fiを使いたい場合の方法
- 現状の環境をどのように改善すればよいか
- 今まで問題なく使っていたインターネット回線に不具合が生じた場合の対処法
それでは順番に、各内容と役立つ情報をお伝えしていきます。
インターネット回線の選択肢
昔に比べて、現在は自宅でのインターネット回線の選択肢が格段に増えました。
初期はアナログ回線でモデムを使っての通信でした。その後、ISDN回線やADSL回線が普及し、現在ではデジタルの光回線が主流となっています。さらに、スマホの普及により無線によるインターネット利用も大幅に増えました。
自宅でインターネット回線を利用する方法は、大きく分けて「光回線を利用する」か「無線を利用する」の2つがあります。もちろん、両方を使い分けるという選択肢もあります。
光回線を利用する方法
私の場合は、NTTのフレッツ光を利用しています。契約は直接NTT東日本と行っています。
以前、ソフトバンクの営業の話を聞いてNTT東日本からソフトバンクに乗り換えたことがありました。主な理由は「安いから」でしたが、これは大きな誤りでした。最終的にNTTのフレッツ光に戻しましたが、トータルでは余計な費用が発生し、安くするはずが高くなってしまいました。
そのため、私が光回線の依頼を受けた場合には、直接NTTに電話をかけてフレッツ光をNTTと契約することをお勧めしています。
無線を利用する方法
無線を利用したインターネット接続、具体的にはWi-Fiを利用する方法も人気です。Wi-Fiを利用する方法には主に2つあります:
- テザリング: スマホの回線をテザリングとして利用し、自宅にある他のパソコンやスマホでインターネットを使う方法です。スマホがWi-Fiルーターのような役割を果たします。テザリングを使う場合は、携帯電話会社の契約でテザリングを使える契約が必要な場合がありますので、ご確認ください。特別な装置が必要ないため、手軽にすぐ利用できるのが利点です。
- Wi-Fiルーター契約: 独立したWi-Fi専用機器を契約することで、そのWi-Fiルーターが電波を拾える範囲であれば、いつでもどこでもインターネットの利用が可能になります。
光回線の契約方法とトラブル対応
直接契約のメリット
私がお客様、特に企業向けに光回線を導入する場合は、代理店を通さず直接NTTと契約することをお勧めしています。その理由は、トラブルが起きた時の解決スピードにあります。
トラブルが発生した際、直接NTTと契約していれば「116」に電話するだけで比較的迅速に対応してもらえます。一方、代理店経由だと解決までに時間がかかることが多いのです。
代理店契約の真実
ベテランユーザーの中には「直接契約はもったいない」「損をしている」と言う人もいるでしょう。確かに、賢い契約方法としては:
- フレッツ光の代理店と契約してキャッシュバックを受ける
- 自分の契約している携帯会社を通じて光回線を申し込み、携帯料金の割引を受ける
といった方法があります。また、支払いが一本化されるので管理が楽になるというメリットもあります。
これらを否定するつもりはありませんが、トラブル時の対応を考慮すると話は変わってきます。代理店を通した場合、トラブルの相談は最初に代理店の担当者にすることになりますが、代理店の担当者の主な仕事は契約を取ることであって、トラブル解決はその守備範囲外であることが多いです。
結果として「たらい回し」が起こり、実際にトラブルを解決するNTTに情報が伝わるまでに時間がかかります。私の経験では、NTTに直接契約しているお客様の方が優先的に対応してもらえる印象があります。
会社や企業の場合、トラブルが起きた際の迅速な解決・復旧が最も重要です。平時は契約先による違いはほとんど感じられませんが、トラブル発生時に初めてその差が明らかになります。
現状の環境改善方法
アナログからデジタルへの移行
現状の環境を改善したいという相談で多いのは、電話やFAXの使い方についてです。従来はアナログ回線(電線を使った回線)で利用していた電話やFAXが、今後はデジタル回線(光ケーブル)に切り替わっていきます。
光ケーブルは、わかりやすく言うと透明の釣り糸のようなイメージです。
固定電話とFAXの扱い
固定電話やFAXを完全にやめるという選択肢もありますが、これまでの固定電話番号で電話を受けたい場合は「光電話」という仕組みに切り替えることになります。
以前はメインが電話で、その付属としてインターネットを利用するというイメージでしたが、現在は立場が逆転し、原則として光ケーブルでインターネットを使えるようにし、必要に応じて電話やFAXをオプションとして契約するという形になっています。
まとめると、現状の環境を変えたい場合の多くは、インターネット環境の整備と既存の固定電話やFAXの継続利用に関するものです。解決策としては、NTTに直接あるいは代理店を通じて光回線を契約し、オプションとして光電話を契約することになります。光電話のオプション内容は様々ですので、よく確認の上お申し込みください。
インターネット回線のトラブル対応
トラブル時の連絡先
この記事を書くきっかけとなったのは、「ソフトバンクの光回線を契約し、自宅でパソコンやスマホを使えるようにしていたところ、最近Zoomの最中に回線が突然切れたり不安定になったりするトラブルが発生した」という相談でした。
インターネット回線でトラブルが生じた場合、最初に連絡すべき相手は、インターネット回線の契約をした会社です。今回の場合はソフトバンクに連絡を取り、解決方法を聞いてもらうようお伝えしました。
迅速な解決のために
ただし、迅速な解決が必要な場合は注意が必要です。ソフトバンク経由で光回線を利用している場合、解決に時間がかかる可能性があります。
電話を切った後、「もしNTTと直接フレッツ光の契約をしていれば、116に電話するだけですぐに解決できたのに」と感じたのが、この記事を書くきっかけでした。
まとめ:トラブルを想定した契約の重要性
パソコンを使いこなしている人の中には「パソコンは壊れない」と言う方もいますが、私のところに相談に来る人は100%トラブルを抱えている方々です。これは「病院に行って病気になる人はいない」と言うようなものです。
インターネットの情報には代理店が契約を取るための情報が多く、直接契約のメリットについての情報は少ないかもしれません。しかし、さまざまな契約方法があることと、実は直接契約することのメリットがあることを知った上で、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
東京の場合、新たに光回線を導入するなら、トラブル時の迅速な解決を考慮して直接NTTとフレッツ光の契約をする方法を私は選んでいます。ただし、キャッシュバックや携帯電話の割引などを考慮して代理店で契約する方法も間違いではありません。特に個人向けの場合は、キャッシュバックのメリットを考えて代理店を勧めることもあります。
数年前に引っ越した際、私はこの記事に書いたような考えで契約を選びました。引っ越し時に新たにNTTのフレッツ光と契約し、テレビもフレッツ光のオプションで見られるようにしたおかげで、コロナ禍の時期も不便なく過ごすことができました。
コロナは完全に予想外のトラブルでしたが、トラブルを想定して最初の契約段階から慎重に選ぶことの重要性を実感しました。この情報が皆様のお役に立てば幸いです。